覚悟と責任
7月8日、安倍元首相が銃撃され亡くなった。
古くから政治とテロは切り離せない関係にあり、法があってもやる奴はやるし、「暴力に訴えるな、言論で戦うんだ!」と言ったところで、やる奴はやる。
安倍氏は残念な最期を迎えることになったが、こういうことがいつか自分の身に起きると想定していたのではないか、と感じるところもある。
犯人を肯定する意味ではないが、覚悟と責任から逃げる多くの「政治屋」は、自分がどういう世界の住人なのか目を覚ましたほうがいい。
そもそもこういうことが我が身に起きることを想定していない人は、政治家になるべきではない。
「国民の生命と財産を守る」という言葉をよく聞くが、それは安全な位置からではなく、自分の命を削って行うものであるはず。己の欲を満たすために活動している政治屋はさっさと辞職するべきだ。
現代に「身分制度」は存在しないが、国を動かす政治家は言ってみれば「武士階級」。
侍とは、さぶらう(仕える)存在であり、「覚悟と捨て身」の身心を持つ存在だ。
犯人を擁護はしないが、テロが怖いなら政治家になるな。
命を捨てる覚悟や責任を持てないのなら、政治家になるな。
人はショックなことがなければ、物事を本気で考えない。
今、政治家一人ひとりの深い自問自答が必要なのではないだろうか。